介護業界は慢性的な人手不足なので、利用者に質の良いサービスを提供するためにはチームワークが欠かせません。そのため良好な人間関係が重要となるのですが、介護業界は他の業界に比べ、良好な人間関係を築くことが難しい傾向にあります。その主な理由は、働く人の年齢層の幅広さと性別の偏りが考えられます。

先に述べた通り、介護業界は慢性的な人手不足なので、人事募集を掛ける際の条件は緩く設定していることが多く、さまざまな年齢の人が働いています。ジェネレーションギャップという言葉が存在するように、年齢の違いにより価値観は異なっており、多様な価値観を持った人の集まりだという点において、メリットと呼べるでしょう。しかし価値観の違いは衝突の原因になりかねないのです。また、介護業界は女性の割合が高く、その偏りが良好な人間関係を築く上で、障害となることもあります。女性は集団行動を好む傾向にあるので、その輪の中に入れなければ、非常に働きづらい環境となってしまう可能性があるのです。

このような状況下で良好な人間関係を築いていくには、視野を広く持つことが方法の一つとして考えられます。介護者のチームワークが悪かった場合、不利益を被るのは介護者の助けを求めている利用者です。そのことをちゃんと理解しているのであれば、私情を挟んで仕事をすることはできないのではないでしょうか。そうして仕事上だけでも助け合いの習慣が身につけば、それはいずれ良好な人間関係を育むいいきっかけになるでしょう。